世界のどこで働くか、その後、どこで暮らすか?


今回の記事は、私のまったく個人的な経験に
基づく、私的な意見です。
若い世代の方々は、こういうこともあった、
こういう時代があったと、ご想像ください。
サムライ職種(先生と敬称の付くような職業)、
フリーランス、その他の働き方とは別、昔の
サラリーマンの働き方です。
ヨーロッパ放浪の後、1975年秋に日本の大学
に復学した私は、いくつかの会社訪問を済ま
せ、自分の勝手な思い込みで、外国語が使えて、
しかも、外国で、早く働ける可能性のある
職場ということで、N社を選びました。
1976年春入社。
当時の世相です。↓
今から考えると、随分、安易な選択でした。
何をするか、仕事は何にするのかではなく、
ただ、単純に外国に行きたかった・・・
だけでした。
世界のどこで働くか?
一般的なサラリーマン(会社員)の場合、
日本企業で、駐在員になって、いわゆる
欧米の先進国で働くのが一番です。
(1)日本国内より給与が高い、
(2)フリンジベネフィット(福利厚生)が厚い、
これは業種、会社により大きな差があります。
N社(私が14年勤めた会社、物流業)と
D社(N社転職後、23年務めた会社、証券業)
の比較です。
フリンジベネフィットの例:私の現役時代
妻の出産の場合;
日本までの往復航空運賃、又は家族呼び寄せ
の往復航空運賃(D社は会社負担、N社無し)
ホームリーブ;
2年に1回、6年目からは毎年1回、日本までの
往復航空運賃会社負担(D社)3年に1回(N社)
家賃補助;
賃貸家賃の8割程度、会社負担。(D社、N社)
これは社員の等級により上限家賃の設定あり、
N社の場合は、上限家賃が低く、良い物件は
借りれません。
転職後、D社の駐在員総務課で研修していた時
にわかったことですが、私がロンドンで借りて
いたフラットの家賃が、D社の単身の研修生の
フラットの家賃と同程度でした。
驚きました。
日本の新聞購読;
駐在員に1部ずつ会社負担(D社)
会社に1部会社負担(N社)
日本の雑誌購読;
駐在員の家族の人数分、月刊誌送料D社負担。
N社は無し。
やはり、旅行会社(物流業の一部門)と
証券会社では、同じ駐在員でもずいぶん
待遇が違うんだな、と思いました。
ただ、ローカル採用(現地採用)の場合、
これがありません。
給与にしても、本社派遣の駐在員とローカル
採用(現地採用)社員の給与の差は歴然です。
今の正社員とハケン社員の違いでしょうか・・
私が海外で働いていた時に、感じたことです。
日系の海外現地法人の場合、本社の意向を
うかがう、というか、本社の都合で事が
進められることが多いです。
ローカル採用の社員は、さじきの外です。
あるいは、部分、部分についてのみ、脈絡も
なく、意見を求められるだけです。
日本人のローカル採用の社員の場合、この
事情が痛切にわかってしまうので、辛いです。
ローカル採用日本人が、どんなに素晴らしい
仕事をしても、もともとの給与のベースが
違うため、給与が上がったとしても、本社
派遣の駐在員には及びません。
これでは、勤労意欲もほどほどになって
しまいます。
それを見て、心無い駐在員は仲間内で陰口を
言うことがあります。
「海外が長いとこれだから、もうここの人間
と同じですよ。外人ですよ。」
ロンドン駐在時代、私の部下だったローカル
採用の優秀な若いO君(日本人)がよく言って
いました。
「仕事がたくさんあっても、苦しいとは思い
ません。どんなに問題があっても、時間が
かかっても、一所懸命にやります。いくらでも
やりますけど、残念なのは、辛いのは、見返り
が無いことです。」
まったくです。
同感だけど、私が当時、働いていた会社、
旅行業の会社は、利益が少なかった・・・
その頃は、インターネット以前の時代です。
旅行業で利益を出すには、
セールスで新規顧客を増やさなければならない
のが第一ですが、顧客が増えれば、顧客確保の
ため、後の予約発券、旅行手配、経理処理、
その他の仕事が急速に増えていきます、
それをこなす内勤スタッフを増やさないと
いけません。
この人件費を抑えるためもあって、ローカル
採用、アルバイトとか、パートの人を雇って
いました。
英人、香港人は勿論の事、日本人、インド人、
フィリピン人、エジプト人など、その国籍も
多岐にわたっていました。
ローカル採用の方にタイトル、ポストを与え
ても、日系の会社では、駐在員がその上位に
位置します。
O君のような、一所懸命に仕事をして、成果
を挙げ、顧客から抜群の信頼感を勝ち取れる
ような人なら、絶対、駐在員で来て
マネージャーになるべきなのです。
彼は、私が90年終りに会社を辞めた後、
ローカル採用で初めて、マネージャーになり
ましたが、ほどなく、本社から駐在員が来て、
その人のタイトルは次長、マネージャーの
O君の上でした。
そのO君も後年、その会社を辞め、駐在員と
して転職、日系商社のロンドンのマネージャー
になったと聞いて、嬉しく思いました。
(3)老後、日本の年金とは別に、その国から
年金が出る可能性がある(ダメなときもあり)、
からです。
その後、どこで暮らすか?
これは、ペナンです。
他に良いところがあれば、教えてください。
今も探しています。

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